2016年に『JAZZRIZE STORE』をオープン。県内では初、東北でも前例ごくわずかな海外ヴィンテージコンテナを利用したストアである。音楽カルチャーにまつわる自身デザインのグッズやレディースアパレル、雑貨、こだわりのフードドリンクメニューが楽しめるカフェとして大きな人気を博している。2019年、コンテナストアの拡張を決行。海外輸送等に使用されるコンテナの移送設置は想像以上の迫力だ。2019年当時においても海外ヴィンテージコンテナを利用したショップは県内には前例がなく非常に珍しい。他に類を見ないオシャレな佇まいだ。離れた場所にあったデザイン事務所を隣接させ、ショップスペースも拡大し、岩手県南・奥州における更なるクリエイトに期待を感じさせる。

Location：JAZZRIZE STORE（奥州市）

センス溢れるセレクト雑貨スペースとカフェスペースに挟まれてレコードとターンテーブルが設置されたJAZZRIZE STORE店内。単なるオシャレカフェではなく、JAZZRIZE STOREが確固たる空気感を放つ大事な要素として音楽が中心に座っている。梅田さんの愛する音楽カルチャーを通してデザインされた各種グッズや、こだわりのカフェメニューなど、音楽が与えたインプットを、梅田さんならではのクリエイトでアウトプットしている。針を落とすレコードから、心地よい音楽と空気感が流れてくる。DJであるからこそ出来る空間づくりが、JAZZRIZE STORE内に溢れている。

Location：JAZZRIZE STORE（奥州市）

拡張したコンテナのJAZZRIZE DESIGN制作スペース。JayMonk名義にてトラックメイカーとしても活動する。愛用品のフェンダーローズ マークワンは1976年の貴重なビンテージ品。非常に心地よい音色が響く。自身でピアノを弾きながらトラック用素材をつくっていく。地元MCと制作した楽曲はこちらで試聴が可能。https://soundcloud.com/jaymonkbeat 楽曲制作と同時にデザイナーとしても活躍する梅田さん。地元各所・各種媒体におけるデザインはもちろん、過去から多く制作してきた国内外アーティストのCDやレコードジャケットデザインの数々は圧巻である（写真はほんの一部）。音楽とデザイン両面で長く岩手県南を牽引してきたことがうかがえる、梅田さんの貴重な作品集である。

Location：JAZZRIZE DESIGN（奥州市）

2012年、理想の遊び場を求めて奥州市水沢にオープンした『音酔処Bugpipe』。酒場としてはもちろん、奥州水沢のクラブカルチャー発信地として腰を据えているお店。地元水沢にてたくさんのクラブイベント等を開催してきた梅田さんもまた、このお店にて多くプレイしてきているDJのひとりである。2020年コロナウイルスの影響により全国各地のクラブが経営困難になる環境の中、クラウドファウンディング等により根強いファンの支援に支えられ酒場営業を再開。イベント等はまだ自粛されているが、６月からスタートしたBugpipe LiveStreamimgにて、梅田さんもプレイ。無観客ではあるものの、お店に上質な音楽が戻ってきた、心打つお店の再スタートと言ってもいいイベントだろう。音楽があって出来上がり、音楽が好きな人たちによって守られ、つくられていく場所『音酔処Bugpipe』。

Location：音酔処Bugpipe（奥州市）

地元奥州市中心に長く活動しているMCのCHUCKIEさんと共に制作している楽曲のMV撮影現場。この日のロケーションは南部鉄器を製造している株式会社及富さんの工場。撮影チームは盛岡から『PTP FILM』、アテンドにはFOLKJOEのPEOPLE STORY 001でも登場した大川さん。楽曲の世界観を共有し表現する。かっこいい男達がタッグを組んだまさにクリエイトの現場だ。撮影されたMVはhttps://www.youtube.com/watch?v=JYz8p-sIHfsにて視聴が可能。奥州クリエイトの高いクオリティを是非チェックしていただきたい。
この日の撮影現場となった株式会社及富さんのWEBサイト等も梅田さんによりデザインされている。音楽とデザイン、違うジャンルではあるが、梅田さんのライフスタイルの中ではどちらも同じフィールドにあり、同じマインドが根底にある。地元で長く培ってきた音楽に対する想いと表現を、次の世代も交えながら今後もさらに根強くアウトプットしていくことだろう。

Location：株式会社 及富（奥州市）

梅田浩司

1976年生まれ、奥州市水沢出身。2005年株式会社 JAZZRIZE DESIGNを設立。2016年JAZZRIZE STOREオープン。

取材：FOLKJOE 八重樫裕己